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たんぱく含量6.1%、 食味値81点の高品質良食味米を生産。全圃場共3回の耕うんで土づくり

コシヒカリで実収量501㎏/10a、整粒歩合72%、
たんぱく含量6.1%、 食味値81点の高品質良食味米を生産。全圃場共3回の耕うんで土づくり

  • 栃木県さくら市富野岡 / 秋元 利彦さま
  • 水稲16ha(コシヒカリ4ha・なすひかり5ha・あさひの夢2ha
    WCS+新規需要米5ha) 全面積鉄コーティング直播
  • 栽培管理
  • 栃木県
  • 秋元利彦さま
  • 2014/11/13

秋晴れの空が広がる10月23日、来年の稲づくりに向けて秋起こしの作業を行われた秋元 利彦さまを訪ねて実証圃場へお伺いしました。昨年から秋元さまは、一部の圃場で秋から冬の間に計3回の耕うん作業を実施されており、今回の秋起こしはその1回目。耕うん作業に先駆け、作土層の深さや土中酸素の量を確かめる土壌断面調査を実施し、無事調査と作業を終えた後、関係者一同、実証圃場のコシヒカリでつくった塩むすびで試食会を行い、粒が大きくつやつやした光沢があって、また粘りもある素晴らしい新米の味を堪能しました。

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1,000粒重も重くて食味も上々
天候不順に負けずに健気に育ってくれて嬉しいです 

今年は8月中旬以降、登熟の最後の仕上げの時期に10日近い天候不順による日照不足が続き、籾の膨らみにどう影響するかかなり心配していましたが、今日、1,000粒重が23.0gという良好な調査結果をお聞きして、健気に丸々大きく膨らんでくれたんだなと、とても嬉しい思いです。天候不順を乗り超えられたのは、やはり、私が春から目指してきた、根っこを最後までしっかり活力を保った状態にしておくという取組みが役立ったのかなと思ってます。今日の土壌断面調査によると、うちの土壌は作土層も充分深く、また酸欠の層が少なくて、根を良い状態に保てる環境だとお聞きしたので、大変良かったなと思います。

今年の米の食味については、自分で食べてみても例年と変わらず、友達や親戚にも差し上げましたが、「美味しかった」という声が返ってきています。今日、分析調査の結果を見ると、たんぱく質の数値は6.1%と低く、アミロース値も17.4%としっかりした数字が出ており、甘味、糊気共にコシヒカリのもつ本来の仕上がりになっていると思います。

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決定的な違いは根っこの健全さ
移植に匹敵する稲ができる!という証明ができました

実は、今年は日照不足の加減で内頴褐変病(ないえいかっぺんびょう)という病気が5%ほど出たんです。籾の外側についた細菌が内側に浸透して膨らまない籾になってしまうという病気で、その影響で、10a当たり501㎏と、30㎏ぐらいの減収になってしまいました。くず米の率からすると例年と同じぐらいなのですが、その影響がなければもう少し収量が伸びたと思います。

近所の人の移植収量も気になっていろいろ聞いてみましたが、8俵をクリアするぐらいがこの辺りの平均で、それから比べると少し直播の方が多かったです。決定的な違いは根っこの健全さだと思うので、直播でも移植に全く劣ることのない稲ができるという証明になり、今後の技術の普及浸透につながるという感触を持ちました。

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秋起こしは地温の高い内に!
荒代に播種できるよう、耕うん作業は3回行います

4月にお話ししましたが、代かきの時にあまり土を練り過ぎないというのも重要なポイントだと思ってます。今年、1回の代かきでていねいに仕上げた荒代に播種するというやり方を、一部の圃場で試してみました。播くときにあまり土をトロトロな状態にせず、ある程度団粒構造を残して硬めの代にする試みですが、非常に結果が良かったので、来年は全面積、そのやり方でいきたいと思ってます。そのために、今年は来年の春までに、全部の圃場で3回のロータリ耕うんを行います。今年は少し遅くなりましたが、1回目は秋の早いうちに、そして年内にもう1回。3回目は年が明けてから行います。

1回の代かきで播種を行うために、できるだけ土が乾いている間にワラをしっかりすき込んで、代かきの時にゴミが浮かないような状態にしたい。それには1回の耕うんでは難しいので複数回起こします。最初の耕うんを早めに行う理由は、地温が高い内にワラをすき込むことで微生物の動きが活発になり、腐食が早く進んで肥料になる速度が速くなるからです。地温が15℃位ないとワラが腐りにくいと聞いており、冬場は凍るような土になりますから早めの秋起こしは大切な作業で、この辺りでも大体皆さんやっておられます。まあ3回起こすのは私ぐらいですが、春は代かき1回で仕上げたいという目的があるからです。1回ですめば春の労働時間短縮や燃料費の軽減にもつながりますからね。

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来年の目標はコシヒカリで収量9俵、540㎏!
鉄コーティングの広がりを確信しています

今年の結果には必ずしも満足はしていません。天候不順の影響で、収量が自分の思っていた540㎏に届きませんでしたから、直播でもコシヒカリは9俵、540㎏を目指せるというのが来年の課題でしょうか。実際に一昨年は540㎏を超えましたので、天候にさえ恵まれれば十分可能だと思ってます。今後、予想される農業情勢などを考えますと、鉄コーティング直播の技術は間違いなく広がっていくと確信しています。

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作土層は16㎝と深く、根は36㎝まで達していて心土層まで酸素は充分
根の力を活かした米づくりに最適の土壌です

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コシヒカリのタンパク含量は、6.0%が一番美味しいとされており、新潟コシヒカリは6.5%から6.0%を最適としています。それに比べ、秋元さんの米は6.1%で、非常に食味が良く、また1,000粒重も23.0gと重くて粒が充実しています。登熟期の思わぬ日照不足を乗り切れたのもひとえに秋元さん独自の根を大切にする栽培方法の賜物だと思います。

今日、土壌断面調査を行った結果、実証圃場の作土層は16㎝あります。いいお米を作るには15㎝必要だと言われており、その基準以上です。また、作土層の下に硬盤があり、その下に心土層がありますが、土壌の特徴として作土層から心土層までしっかり酸素があり根は36㎝まで達しています。酸欠の土は、ジピリジル試薬を使った測定で鮮やかな赤に染まりますが、断面はほとんど着色していません。これは上層から下層まで酸素を充分もっているということで、根は盤の亀裂に沿ってしっかり伸びており、腐らずにしっかり活力を保ち、稲の登熟を支えていたことを裏付けています。

逆にいうと下には砂地があるので、窒素の力が非常に弱く、栄養不足にならないように後半の肥培管理が重要になる。土の状況を良く理解し、秋元さんが後半の肥培管理と水管理をしっかり行われたことが分かりますね。

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