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丈夫な根っこが養水分を吸収し、 でんぷんをどんどん転流してくれて 素晴らしい穂になるだろうと期待しています

  • 栃木県さくら市富野岡 / 秋元 利彦さま
  • 水稲16ha(コシヒカリ4ha・なすひかり5ha・あさひの夢2ha
    WCS+新規需要米5ha) 全面積鉄コーティング直播
  • 栽培管理
  • 栃木県
  • 秋元利彦さま
  • 2014/08/25

播種から103日目の8月5日の午後、秋元 利彦さまの圃場へ5度目の生育調査に伺いました。連日35℃を超える猛暑日が続く中、出穂始期を迎えた稲は、平均草丈92.5㎝と、この時期のコシヒカリとしては短めで、株当たりの推定穂数23.8本。初期生育時から行ってこられた徹底して圃場を干し、根に酸素を与える水管理が功を奏して、猛暑にも負けずがっしりした立派な稲姿に育っています。この日は韓国からも圃場の視察に来られました。

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 根を大切にする管理で草丈の低いしっかりした稲に育ちました

今年は過去4年間で一番茎の揃いと稲姿がいいですね。茎数も揃って太く多く取れています。初期生育段階から「酸素を与えてしっかり根っこを張らせる」ということをテーマに取り組んできており、その効果だと思いますが、草丈の低いしっかりした稲に育つという結果につながりました。短く育てたことによって、茎もがっちり太くなったんですね。今後はもう急に草丈が伸びることは考えられないので、これからの台風や集中豪雨にも強い稲に育ったんじゃないかと思います。

また、前回の調査の時には少し窒素が抜けて葉色が落ちていたので、穂を大きくするために調査の翌日穂肥を2㎏施し、その後、様子を見て更に1.5㎏追加しました。その他、管理作業としてやってきたことは、ひたすら水管理だけです。暑い時期の水管理で一番大切なのは、水を溜めないこと。かけ流しをして圃場の水を常に動かすことで少しでも温度を下げる。これから穂が出ても同じことをやっていきます。

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出穂期が遅れる直播は、高温障害の回避にも有効です

高温障害対策としても、直播は有効だと思います。出穂後の乳熟期に高温にさらされると、米に濁りができて乳白米になり、品質が低下してしまいますので、あまり暑くない時期に穂が出るように計画的に作業をする。これは統計に頼るしかないのですが、最近5年ぐらいは8月10日位までとても暑いので、そのタイミングで乳熟期を迎えないように、春作業を逆算するんです。この地域では田植えは5月の連休に行う農家が殆どですから、今、ほとんどの稲が出穂し終わっています。一方、直播の稲は後1週間ほど出穂期が遅い。それだけ気温が下がっているので、高温障害のリスクが低いと思います。

また、防除にとっては幸いといいますか、連日猛暑でお天気のいい日が続いていますので、今のところ病気も害虫も発生していません。特にいもち病に関してはもう防除の必要はないかなと思っています。でも今後、台風と共にヒメトビウンカやイナゴなどの害虫は飛来するかもしれませんから、必要に応じてJAにヘリ防除を依頼しようと考えています。

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登熟期に、今年の取組みの集大成を見るのが楽しみです

今年は、仙台や福島、千葉、また県内からも5~6名、視察の方が来られました。大規模農家の方が多く、皆さんに共通するのは苗づくりが大変なので、鉄コーティング直播で対応できないかという思いです。殆どの方が私の稲を見ていただいて、「これだけ出来れば大丈夫だ。来年から自分も取り組んでみたいな」という思いを持っていただいているようです。今回は、韓国の方も来られましたが、韓国でもこれからラクな米づくり、グローバルな競争力のある米づくりをするために、ぴったりな技術ではないかと思います。技術を確立するにはどうしても3~4年かかります。もし私がお手伝いできるならば、来てくださった方には、全て教えるつもりでいます。

最初から何度も繰り返して話していますが、私は、植物は根が一番肝心だと考えており、今年は根っこの力を本当に感じました。今回の調査で見てみると、まだ白い根っこが未だにたくさんあり、吸収根の毛根がびっしり張っている。これは根に活力があるという証拠で、これから葉が合成したでんぷんを、穂に転流する時の力になってくれるでしょう。登熟期には素晴らしい稲になると期待しています。後、1週間ぐらいで穂揃い期に入りますが、しっかりした穂がバンと勢いよく出てくるんじゃないでしょうか。その時には、今年やってきたことの集大成が見られると思うのでとても楽しみです。

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倒伏の恐れもなく、葉の受光率も抜群
目標の高収量・高品質確保は間違いないと思います

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今、3割ぐらい穂が出ている出穂始期で推定穂数が23.8本/株、361本/㎡です。穂が出ているものは平均して籾数が80粒以上。草丈は92.5㎝とコシヒカリにしてはかなり短く抑えられ、倒伏の恐れがないので高品質、高収量が見込まれます。これからでんぷんを穂に転流する大切な実りの時期を迎えますが、葉の色が薄いとでんぷん合成が落ちてしまうし、反対に濃すぎると呼吸作用が盛んになり過ぎてでんぷんを消費してしまう。現在のSPAD値33~34位がちょうどいい。また当初から根に酸素を与えて大切にする方針を徹底されていますから、根もしっかり張り、葉がみんなまっすぐ立っている。これで全部の葉っぱに光が当たり、でんぷんの合成も活発になります。

この後、重要なのは水管理です。暑い時期に水不足になるとでんぷんの転流がスムーズにいかなくなるので、8月末位までなるべく冷たくて、新鮮な酸素を充分に含んだ水をかけ流す管理がいいでしょう。またもう一つ注意して頂きたいのが台風と共に飛来してくる害虫です。状況に応じて緊急防除の必要があるかもしれません。水と飛来害虫、これをうまく管理していけば目標としておられる高品質・高収量は確保できると思います。

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