クボタ ソリューションレポート #4
山口県|
とうもろこし|
トリプルエコロジーで播種をした「子実用とうもろこし」の圃場を、約1ヶ月後となる5月15日に訪れました。
生育調査の結果、発芽率は8割以上を確保、初期の生育は良好でしたが、少しの欠株と雑草がみられました。
【 耳より情報 】
❶ 発芽率87%の良好な発芽と初期生育❷ 欠株の原因は播種直後の雨によるクラスト形成
❸ 均一な除草剤散布に乗用管理機を提案
管理が楽で圃場をたまに見に来るだけでいい
播種をしてからは除草剤を散布しただけであとは何もしていませんが、見た感じ、問題なく生育していると思います。
この圃場は雨量が多くても、次の日にはサラサラになる水はけの良い圃場です。水稲には向かない土壌ですが、播種後の水管理はほとんどしなくても良いとうもろこし栽培には最適の土地です。全体的に管理は楽なので、このまま順調に生育が進んで、収量が良ければ来年からも続けて行きたいです。
1.発芽率87%を確保
圃場全体を見させていただいて、欠株が一部に見られますが、発芽率87%の苗立ちなので、まずまずの結果かと思います。葉色は黄色くなっていないので、窒素の欠乏は出ていません。基肥が10キロ程度入っていますので、当面は大丈夫でしょう。
2.表層にクラストが形成されて起こる発芽不良による欠株
欠株の原因としまして、播種した直後に強い雨が降って表面が固くなるクラスト(土膜)が形成され、発芽しなかった種子が多かったと考えられます。また、播種量の設定を10a当たり7700粒にしていましたが、実際に落ちた種は、7000粒でした。播種機の精度で種が落ちきれていなかったことが原因です。その他わずかですが、適正な播種深度が確保できず、浅く種が露出するところも見受けられました。
3.課題は雑草対策
山根さんは乗用管理機をお持ちではなく、背負動噴での除草剤散布を行われたようですが、少し雑草が目につきます。通常100~150リットルの除草剤で良いのですが、背負動噴ですと均一な除草剤散布が難しく、適量の散布でも除草剤の効果が現れなかったと考えます。
わずかな面積ですが、乗用管理機ですと15~20分で終わる作業を、背負動噴だと半日も要したと仰っていたので、やはり、省力化および、均一な散布にはブームスプレーヤーなどの乗用管理機が必要です。