クボタ ソリューションレポート #40
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全国稲作経営者会議は、7月18日~19日の2日間、岩手県花巻市を主会場に、第44回全国稲作経営者現地研究会を開催しました。
【 耳より情報 】
❶ アグリロボトラクタやオートステアリング装着トラクタによる耕起と整地の組作業を実演❷ 農業用ドローン・ラジコン草刈機のスマート農業機械による水田管理作業の実演
❸ 営農支援システムKSAS、圃場水管理システムWATARASの紹介
❹ アグリロボ第2弾MR1000Aをお披露目
全国稲作経営者会議は、7月18日~19日の2日間、岩手県花巻市を主会場に、第44回全国稲作経営者現地研究会を開催しました。全国から集まった参加者は約400名。1日目は、世界の稲作の現状などの講演や交流会を実施。2日目は、グループ別の現地視察が行われました。一関市で実施されたスマート農業機械の実演は、みちのくクボタとクボタアグリサービス秋田事務所が担当し、アグリロボトラクタ第2弾MR1000Aをはじめとする最先端のスマート農機を紹介しました。実演会を視察された参加者は、実演機を写真や動画に収めるともとに、自身の経営の中にスマート農機を投影し、関心の高い機種について担当者に質問する姿が数多く見受けられました。 ※全国稲作経営者会議は、稲作を経営の基礎として農業一筋に生き抜いていこうという農業経営者による自主的な全国組織です。
~実演会に参加された方にお話を伺いました~
来年度にドローンでの防除を検討中
魅力ある農業を目指し、地元から信頼される営農組織になりたい
スマート農業技術は若い人の関心が高く、担い手不足解消に重要な技術だと考えています。今回、実演会を見た中で、ドローンとラジコン草刈機は法人の営農に導入できる技術だと感じました。ドローンに関しては、今年3ha程度、ドローンによる防除作業を委託しました。結果が良ければ、来年度、法人での導入を考えています。夏場の防除には動力噴霧器を使用し、5名ほどで作業していますが、これはけっこう重労働です。それがドローンだと2〜3名で作業でき、圃場に入ることもありません。かなりの軽労化が期待できます。草刈作業も同じように導入すれば楽になりますね。
アグリロボのようなロボット農機に関しては、関心はあるんですが、様子を見ている段階です。うちでは今回の実演圃場のような大区画圃場がなく、大きくても40〜50a程度です。また、粘土質で深い圃場なので大きな機械での作業が難しく、しかも圃場も分散していて移動に時間がかかるなど、導入するには課題が多いのですが、ただ、将来的にはこのような農業になっていくのかなと感じています。
うちの法人は、人に恵まれており、従業員の平均年齢が40歳以下と若いのが特長です。ただ、今後も従業員がずっと在籍してくれる保証もないので、会社としての魅力を上げて、従業員が終年まで働ける会社を目指していきたいですね。これからも新しいことにチャレンジして、地元の皆様から信頼される営農組織になりたいと思います。
作業のムダ・ムラを減らすためGPSガイダンスを導入
「農業は楽しい」と感じてもらえるような仕事をしていきたい
スマート農業については、個人としてですが、作業の無駄やムラを減らすため、GPSガイダンスを先駆的に導入しました。今、施肥や代かき作業に活用しています。また、自動操舵にも興味はあります。直進キープだけでも、作業はすごく楽になると思うんです。私どもですと小麦や大豆の播種作業などで自動操舵を使用すれば、オペレータのストレスがかなり軽減されると思います。
今、地域の一番の課題は、後継者の確保です。今後、農業を続けていくには、若い人たちの力が必要になってきます。若い人は、ドローンや自動操舵とか新しいものに関してかなり興味を持っているので、スマート農業などで、若い人たちに農業に興味をもってもらえるようにしていきたいですね。
今年で就農して6年目になりますが、就農する前は、農業は楽しくないというイメージしかありませんでした。ところが、実際就農してみると、これがけっこう楽しいんですよ。農業って、色々な事が思った通りにはいかないので、自分で色々考えてやっていかないといけない。経営にしてもそうですよね。費用を掛けずにコスト低減しながら、収量も多くしていく。考えてやっていく事が面白い。地域や周りからみて「楽しそうだな」と思ってもらえるような仕事をしていきたいですね。