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クボタ ソリューションレポート #24

熊本県菊池郡大津町 機械の汎用利用

〜【クボタ ソリューションレポート No.24】実証初年度で大きな手応え! トリプルエコロジー播種による乾田直播の収穫作業〜

【クボタ ソリューションレポート No.24】実証初年度で大きな手応え! トリプルエコロジー播種による乾田直播の収穫作業

平成30年度全国農業システム化研究会現地実証調査
水田における土地利用型作物の生産効率向上に関する実証
熊本県 県北広域本部農業普及・振興課

 今年度の全国農業システム化研究会の現地実証として熊本県大津町で取り組まれている水稲乾田直播(以下乾田直播)の収穫が、10月19日に行われました。1台の機械で複数の作物に対応する機械の汎用利用をテーマにしている今回の実証では、播種時に「一発耕起播種機トリプルエコロジー」を、収穫では「普通型コンバインWRH1200」を使用。多品目栽培に取組む大規模経営体にとって、省力・低コストに貢献する機械の実証に高い関心が集まりました。

 また、課題となっていた「漏水が激しく、 水が溜まりにくい土壌での乾田直播栽培」も播種後に行った鎮圧ローラが期待以上の成果をあげ、難しい土壌条件でも乾田直播の栽培が可能という実証結果に喜びの声があがりました。

【 耳より情報 】

トリプルエコロジーによる乾田直播作業体系を確立
❷ 普通型コンバインWRH1200で高精度な稲の収穫
❸ WRH1200なら混合飼料用に稲わらを収集することが可能

実証されたお客様の声

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初年目の取組みとしては、合格点です

 乾田直播は法人や地域としても初めての試みでした。他の直播技術に取り組んでいるところもありますが、その中でも乾田直播ほどコストが削減できる技術は少なく、うちでも高く評価している技術です。収量も500kgを超えていたので、初年目の取組みとしては十分合格点だと考えています。

 今年度、乾田直播の実証を行い多くの課題が見つかりました。飼料用米なので、収量がもっと多くないと収益につながりません。特に除草の面では以前から心配されていましたが、今年度はそれが顕著に出たのかなと思います。地域の方からの指摘がなくなるように除草剤や他の課題も解決すれば来年度の収量は今年より良くなると考えています。

 今はまだ、試験段階なので1枚のほ場での実証ですが、結果を出すためには面積を増やして実証していかないといけないと思います。次年度は2~3枚にほ場を増やして実証を積み重ねて、地域に貢献できるくらい確立した技術にしていきたいです。


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実証調査担当者の声

1年目の実証にしては良い成績です

 今年初めて大津町で乾田直播の実証を行いました。一番心配だったのは、水持ちが悪いほ場で乾田直播ができるだろうかという点です。そこは、播種時に振動鎮圧ローラを使用することで思った以上に鎮圧の効果があり、減水深も普通に代かきをしたときと変わらないくらい確保でき、非常に良い結果となりました。そのおかげで、周辺の移植と遜色の無い順調な生育で収穫まで進みました。

 それでも課題が無いわけではありません。1つは代かきを行わない不耕起播種なので、どうしても雑草が繁茂しやすくなりました。今回除草剤を4回散布しましたが、周辺のほ場よりも雑草が多いように感じました。来年度は除草剤散布時期の検討を行い、回数も抑えていくことが課題となると感じています。

普通型コンバインWRH1200なら
省力・低コスト化が図れます

 実証の目的として、機械の汎用利用も含まれています。今回乾田直播の収穫には普通型コンバインのWRH1200を使用しました。稲麦大豆が収穫できることから非常に汎用性が高いと思われます。ただ、作業速度が自脱型には劣りますので、単純にほ場だけの作業効率を考えると自脱型よりも効率が低いと言わざるを得ないと感じました。しかし汎用的に使用した時にトータルでどれだけ省力・低コスト化が図れるかです。乾田直播の収穫の後には大豆の収穫が控えているので、最終的な判断は大豆の収穫が終わってから評価したいと考えています。

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クボタ技術顧問による解説

改良を重ねて確立した技術にしていきたい

 実証前には、減水深が大きな大津地域の水田で乾田直播ができるか心配していましたが、予想していた以上に生育がよかったので、この地域でも充分に乾田直播が行えるという実証となりました。ただ、改善点が見えた実証でもあります。それは雑草対策と施肥設計です。特に施肥量においては、生育初期から成熟期までの途中経過を眺めていると、慣行区より生育量が少ないことが問題となりました。大きな要因は施肥量の不足でした。設定していた施肥量の75%しか入っておらず、後の生育に大きく影響しました。ただ、次年度への課題ははっきりしているので、改善策も十分用意できます。課題をクリアすることで移植と遜色のない収量が確保できると考えています。

 ネットワーク大津様では、地域の畜産農家へ混合飼料を供給するため、TMRセンターの建設を進めています。

 このTMRセンターでは、飼料米とあわせ収穫後の稲わらも混合飼料の原料としての利用を計画されており、普通型コンバインで収穫した稲わらを収集できるかもポイントの一つでした。

 自脱型コンバインで収穫した場合に比較すると、若干ロスが多く回収率は低下するものの、ロールとして収集できることが確認でき、WRH1200による収穫のメリットの1つだと考えています。

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WRH1200を導入することで
経営の助けになります

 普通型コンバインWRH1200は、まさしく汎用ということで、複数の作物に対応しています。ネットワーク大津様の場合にも稲麦大豆を作付けされており、こういった普通型コンバインを導入することで機械のコストを抑えることができます。稲の収穫だけを見ると作業速度は自脱型コンバインには若干劣りますが、稲麦大豆を栽培している経営体では、機械コストを大幅に削減でき経営全体で考えればかなりプラスになる機械だと期待しています。

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