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クボタ ソリューションレポート #17

熊本県菊池郡大津町 機械の汎用利用

〜【クボタ ソリューションレポート No.17】稲・麦・大豆における機械の汎用利用で生産費を低減! 一発耕起播種機トリプルエコロジーによる水稲乾田直播!〜

【クボタ ソリューションレポート No.17】稲・麦・大豆における機械の汎用利用で生産費を低減! 一発耕起播種機トリプルエコロジーによる水稲乾田直播!

平成30年度全国農業システム化研究会現地実証調査
水田における土地利用型作物の生産効率向上に関する実証
熊本県 県北広域本部農業普及・振興課

【 耳より情報 】

❶ 農業機械の汎用利用でコスト低減
❷ トリプルエコロジーは耕起、砕土、播種、施肥が一発可能
❸ 火山灰土壌の水が溜まりにくい圃場でも振動式鎮圧ローラをかければ漏水を軽減!
❹ 播種時期の天候が不安定な地域でも播種作業が可能

 水稲を中心に、大豆、麦、ソバなどを生産する担い手経営体にとって、主力となる米の価格が低迷する中、生産費の削減は大きな課題です。熊本県では今年度、複数作物に農業機械を汎用利用することによるコストの低減をテーマに、全国農業システム化研究会の現地実証に取り組みます。その一環として5月28日、熊本県菊池郡大津町にて一発耕起播種機トリプルエコロジーによる水稲乾田直播栽培(以下乾田直播)の播種が行われました。トリプルエコロジーによる播種と、今年4月に発売された普通型コンバインWRH1200による収穫を、稲・麦・大豆に汎用利用することにより低コスト農業を目指します。


実証されたお客様の声

春作業の忙しい時期に乾田直播を導入することで、省力・低コスト化が図れます

 稲麦大豆のブロックローテーションで経営していますので、春は、麦の収穫から田植えが終わるまで、耕起、代かき、移植作業が立て続けにあるので、休みが無いくらい忙しくなります。なんとか春作業の分散と軽労化を図りたいと、普及指導員の方に相談したところ、トリプルエコロジーでの乾田直播を提案してもらい、今回の実証調査に参画することとなりました。
 うちは、約1万枚の育苗をしています。乾田直播ですと、育苗をしなくてもいいことがメリットですね。さらにトリプルエコロジーですと、耕起・砕土・播種・施肥が同時にでき、しかもこちらの要望で今回は除草剤も散布していただきました。1回で5つの工程が同時に行えるのはいいですね。省力・低コスト化のためにも、こういった機械は浸透していってほしいです。

1台で何作物も作業が行える機械があると、機械を増やさなくて良いのが魅力です

 今回は、トリプルエコロジーと、普通型コンバインWRH1200を使って、稲麦大豆を播種から収穫まで実証してもらう予定です。現在うちの組織では、昔の集落から残っている機械を使って作業を行っています。徐々にそれが古くなってきているので、更新を行う時期になっているのですが、機械を増やすことはなるべくしたくありません。トリプルエコロジーや、WRH1200は1台あれば新しい機械を導入しなくてもいいので、そういった意味で低コストに繋がると思います。

地域に密着し、愛される経営体でありたいです

 私達の組織は、常に地域に密着した組織でありたいと考えています。高齢化が進む中で、地域の農家さんがいかに楽をできて、なおかつ収入も得られるような技術を発信していきたい。そのためには、メーカーさんに協力していただいて、色々な実証を行い、良いものを地域の農家さんにアピールしていきたいです。


実証調査担当者の声

麦わらが多い圃場でも問題なく作業ができる機械です

 ネットワーク大津様は経営面積が300ha以上という大規模経営体ですので、水稲をすべて移植すると負担も大きくなります。どうにかして作業分散を図りたいということで、春作業の合間を見ながら直播を行え、育苗や移植作業の面積を減らすことができる、乾田直播を提案させてもらいました。今回、実証に使用させてもらっている圃場は麦を収穫したあとで麦わらもかなり残っている状態でしたので、最初は耕起から播種まで1工程では難しいのではと思いました。しかし、実際にトリプルエロコジーを入れて播種してみると1工程で作業が行えたのでよかったです。

農家様の問題を解決できるような提案を行っていきたいです

 農家といっても、ネットワーク大津様のような大きい経営体から、小さい経営体まで様々です。共通して言えることは、人手が足りないということです。小さい経営体は徐々に高齢化が進み、農作業ができなくなっています。その分、大きな経営体に農地が集まります。そうすると少ない働き手で大面積をどうカバーするか共通の課題になります。それを、トリプルエコロジーのような機械を使って移植に直播を組み合わせることで、作業分散も図れるし、少ない人数でも効率的に作業ができるので高齢化への問題解決になるような機械だと感じています。

 クボタには、現地からの要望にタイムリーに対応した機械の提案などを行ってもらえるので非常に助かっています。これからも、現地の課題解決につながる機械は開発してもらい、その活用方法は我々も一緒になって検討し、お互いに情報交換をしながら実証を行っていければと考えています。



クボタ技術顧問による解説

トリプルエコロジーを実証に選んだ理由

 数ある播種機の中で、トリプルエコロジーを選択した理由は、複数の作物に共通して使えることにあります。また、ネットワーク大津様の要望で冬場の労力が余っているときににんじんも作りたいということでしたので、こちらもトリプルエコロジーを使用しています。稲・麦・大豆+にんじんの播種はトリプルエコロジー以外の機械ではできません。
 また、一発耕起播種機ですので、春作業の一番忙しい時期に、耕起・代かきなどが省けることは労力の削減や、作業分散を図ることができます。

振動式鎮圧ローラの効果

 実証圃は火山灰土壌なので、非常に漏水が激しく、水が溜まりにくい土壌です。そのため、播種後に振動式鎮圧ローラを使って鎮圧し、漏水の軽減を図ります。ある意味一番難しい地域で実証を行い、成功すれば、他の土壌条件の圃場でも乾田直播が行えると考えています。

 振動式鎮圧ローラは、2017年に福岡で行なわれたシステム化研究会による乾田直播の実証に使用されており、その時の成績がよかったため今回の実証でも用いられることになりました。その名の通り振動によって鎮圧を行います。作業速度によって、同じ場所を叩く回数が変わりますので、今回は専門家の意見を参考に、時速約2kmで作業を行っています。少し遅いように感じますが、漏水の激しい土壌条件では、これくらいのスピードで作業を行えば漏水を防ぐことができます。

普通型コンバインWRH1200による汎用利用

 いままで、普通型コンバインは麦・大豆が中心で、稲の収穫には、「効率が悪い」「選別精度が悪い」など課題もあり、ほとんど使用されていませんでした。2018年4月に発売した、WRH1200は、これらの課題を克服し、自脱型コンバインと遜色のない性能が出せるので、今回の実証に組み込む次第となりました。稲・麦・大豆で自脱型並の能力と選別精度を確かめることができれば、農機具費の低減に繋がります。

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