高齢化、後継者不足、米価の低迷、耕作放棄地の増加など、様々な課題を抱える日本の農業。農業機械メーカーとして、こうした課題を農家の皆さまとともに解決していきたい。そんな想いで、クボタでは「超省力」「低コスト」「精密」な農作業を実現する農業機械・システムの開発に取り組んでいます。
(この記事は、2016年4月発行の『ふれあい 春夏号 No.33』を元に構成しています)
「超省力」「低コスト」「精密」な農作業へ向けた、一つ目の大きな取組が、営農支援システム「KSAS(ケーサス)」(詳しくはこちら)です。従来、手書きの地図や作業日誌で管理されていたほ場管理や作業の記録を、ICT(情報通信技術)を活用して「見える化」。過去の栽培記録の確認や、情報の共有、資料の作成が簡単にできます。さらに、KSAS対応農機と連動することで、ほ場ごとの食味・収量のデータも蓄積でき、作物の品質・収量の向上や、コスト低減をサポートします。
もう一つ、クボタが開発に取り組んでいるのが農業機械のロボット化技術。GPSと連動して、直進キープ、高精度な自動運転、自動追従などを行う最新技術です。こうした技術によって、長時間の農作業も疲れることなく快適に、また農業機械の操作に慣れていなくても高精度な作業ができるようになります。ドローン(小型無人機)による農薬の空中散布も研究しており、農作業の効率化、精度向上に取り組んでいきます。
さらにクボタでは、農業をもっと元氣にしたいと、農産物の加工や販売にも挑戦しています。2011年から取り組んでいる日本産米輸出事業もその一つ。安心・安全・美味しい日本のお米を、世界に発信しようとしています。
こうした最新の農業機械、栽培技術や農産物の販路拡大は、クボタグループが運営する「クボタファーム」で研究・実証を重ね、ご提案していきます。持続可能で魅力的な農業を実現するために、また食の安心・安全を多くの方に実感していただくために、農家の皆さまと一緒に一歩ずつ進んでいきたい。そんな農業の未来を思い描いて、クボタはこれからも様々な商品・技術を開発していきます。