収穫シーズンが一段落し、比較的余裕のある時期となりました。この機会を活かして、農作業の安全を確保するために、作業環境の点検と整備を行うことが大切です。
今シーズン、作業中に不安を感じた瞬間や危険を感じた場面はありませんでしたか?そうしたヒヤリハットの経験を振り返り、来シーズンに向けて安全な作業環境を整えていきましょう。
農作業安全アンケートの分析
2022年秋にクボタが農業従事者153名に実施したアンケートの結果を分析したところ、全体の41%の方が、農作業時に「機械の転落・転倒」の危険を感じる経験をしていたことがわかりました。また、その経験を踏まえて、多くの方が出入口の整備や草刈りなど、作業環境の整備に取り組んでおられます。
危険箇所の洗い出し
まずは、ヒヤリハットを感じた場所、作業を書き出してみましょう。事故が起こりやすい場所や作業について、情報共有や改善すべき事項はありませんか?
下記に、一例をご紹介します。
■ほ場の出入口
・傾斜がきつい
※農機の安定走行の基準は、「高さ:斜面距離=1:4」です。
■障害物や危険箇所
・水路や崖、段差がある
・死角や見えにくい場所がある
■路肩
・崩れやすい
・端が確認できない
■路上
・幅が狭い、または坂道
・傾斜に隣接している
危険箇所のマップ作成と整備
書き出した危険箇所を、マップに反映してみましょう。
①危険箇所を反映したマップをよく見える場所に貼り、移動前や作業前に危険箇所を確認する。
②洗い出した危険箇所に対して安全対策を行う。
対策例:
・端が見えない路肩に目印のポールを設置する
・草刈りをして視認性を改善(確保)する。
・出入りが難しいほ場は、ローダなどを使って出入口の傾斜や広さをできるだけ改善する。
※ほ場整備は届出等が必要な場合があります。詳しくは、市町村へご相談ください。
※KSAS営農コースをご利用の場合、「目印機能」を利用して、注意箇所の登録・共有ができます。
資料のご紹介
安全チラシ「まずはこれから」「ほ場環境」
ほ場環境などの安全ポイントをまとめたチラシ(A4表裏)をご用意しています。
チラシはダウンロードも可能ですので、出力して掲示するなど、ぜひご活用ください。
まとめ
安全を意識していても、焦りや疲労があると、思わぬ危険な行動をとってしまうことがあります。シーズンオフのこの時期を利用して、ヒヤリハットの経験を参考にしながら、環境の整備を行い、危険要因を減少させていきましょう。今日もご安全に!




