
夏が近づくにつれて気温や湿度が上昇すると、農作業においても熱中症のリスクが高まります。熱中症は正しい知識を身につければ防ぐことができます。「キリがよいところまで」と頑張りすぎて、体調不良を自覚したときには、すでに重度の熱中症になってしまっているケースも。
熱中症の予防ポイントを確認し、元気に夏を乗り切りましょう。
農作業中の熱中症について知ろう
データでみる「農作業中の熱中症」の現状
・田畑などで農作業中に熱中症により救急搬送された人数は、2024年度の夏期(5~9月)の2013人が、直近5年でもっとも多かった※。
・熱中症による死亡者のうち、70代以上の方が全体の約9割を占めている。

出典:農林水産省「熱中症対策研修テキスト」
※田畑等で農作業中に熱中症によって救急搬送された人数:消防庁「夏期における熱中症による救急搬送人員調査」のうち仕事場②(田畑、森林、海、川等*農・畜・水産作業を行っている場合のみ)の区分を指す。
農作業中の熱中症を防ぐために
・高温多湿時の作業は避けましょう。どうしても作業を行う必要がある場合は、日陰や風通しのよい場所で、集中して短い時間で行うようにしましょう。
・定期的に休憩を取り、こまめな水分・塩分補給を心がけましょう。
※目安としては、20分おきに休憩し、コップ1~2杯の水分をとることをオススメします。塩分の補給も忘れずに。
・1人作業は避けて複数名で作業するようにして、お互いの身体に異常がないか確認し合いましょう。
※時間を決めて家族などに電話連絡を入れることをオススメします。
・「熱中症対策アイテム(下図参照)」や「 MAFFアプリ」を積極的に活用しましょう。
■日々の体調管理で熱中症に負けない体を作りましょう。
・正しい食生活を心がけましょう。(バランスよく食べる。朝ごはんをしっかり食べる。)
・睡眠をしっかりとりましょう。
・お酒の飲み過ぎに気をつけましょう。
・適度な運動で汗をかく習慣を身につけましょう。
出典:農林水産省「熱中症対策パンフレット」
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まとめ
・熱中症を予防するために、高温・多湿時の1人作業は避け、20分おきを目安に休憩し塩分・水分を補給しましょう。
・万が一の事故に備えて、応急処置の知識を付け、救急セットを農作業現場に用意しておきましょう。
・熱中症による死亡者は70代以上の方が全体の約9割を占めています。高齢の方が夏場の作業をされる場合、熱中症予防の声掛けをしあって対策を強化しましょう。
農作業中の熱中症に関する予防ポイントをご紹介しました。
健康に夏を乗り切りましょう。
今日もご安全に。
< 熱中症に関する農林水産省からの情報をご紹介 >