お客さまの声

電農スクエアトップ > 営農情報 > 鉄コの教室 > お客さまの声 > スクミリンゴガイの防除に「額縁明きょ」は必須!
水管理のしやすい圃場づくりで食害を回避

スクミリンゴガイの防除に「額縁明きょ」は必須!
水管理のしやすい圃場づくりで食害を回避

  • 熊本市東区画図町 / 出田 明人さま
  • 水稲5ha(鉄コ直播30a)・大豆5ha・小麦11ha
  • 栽培管理
  • 熊本県
  • 出田明人さま
  • 2017/06/28

5月30日に麦の収穫が終わった実証圃場では間髪入れず、今年度の鉄コーティング直播の圃場づくりが始まりました。今回の鉄コの教室では、6月1日に実施された額縁明きょ施工とロータリ耕作業、そして翌日2日に代かき作業を行われた、出田さまをお伺いしました。

スクミリンゴガイ対策の基本作業として、必須項目の1つに上げられている額縁明きょ施工。この溝掘り作業には、土を圃場の中に向けて飛ばすことで溝際に土を残さず後処理が要らない溝堀機「リターンデッチャ」を使用しました。これにより素早い浅水管理とスクミリンゴガイを溝に集めることが可能となります。  

また、作った溝を埋めないように、耕うん、代かきは溝から25㎝程の間隔を開けて作業を行いました。前回「深水の場所にスクミリンゴガイが集り食害を受けたので、代かき作業には特に気をつけたい」と仰っていた出田さま。サイバーハローを使用した代かき作業では、田面の高い位置から低い位置へと土を均すことで、より均平を意識した圃場に仕上げています。

kumamoto01_t2

kumamoto02_p1

額縁明きょがあると、水管理がラクに行えます。
今年はスクミリンゴガイ対策としても期待しています

額縁明きょの効果として、雨が多い時でも素早く水を落とすことができて、入れるときも早い。今年は発芽後の初中期除草剤を散布する前に、スクミリンゴガイの「水がある場所に移動する習性」を利用して、明きょにだけ水を溜めておき、そこに集まってきたスクミリンゴガイに防除剤を播くスポット処理を行います。    

溝堀機は今回、クボタさんからリターンデッチャをお借りしました。私が所有しているのはスクリュー式の溝堀機なので、溝の幅が広くなって、作付けをする面積が少し減っていたのですが、これだったら、畦の際から溝が掘れて圃場を無駄にしないし、土を跳ね上げて遠くに飛ばすので、溝際に土の壁が残りません。代かきで土を押して溝を埋めてしまうことがないので魅力的ですね。

 kumamoto02_p2  

 kumamoto02_p3

kumamoto02_p4

明きょを施工した後、ロータリによる耕うん作業を行いました。前作が麦の圃場でしたので、麦稈を鋤き込むことと砕土率を上げるために、2回耕うんを行います。多少ですが、大きなスクミリンゴガイは、耕うんの時に粉砕する効果があります。しかし、鉄コーティング直播は、小さなスクミリンゴガイからの食害を受けやすいので、播種同時の防除剤散布や、溝へのスポット処理は不可欠です。

 kumamoto02_p5    kumamoto02_p6

 

interview_idetasan

 

代かきが一番重要な作業だと感じています

6月1日の溝掘り、耕うんの後、すぐに入水を開始して、翌朝には水が落ち着いていたので、代かき作業をはじめました。今まで圃場内の深水になっている場所が特にスクミリンゴガイの食害を受けたので、今回は出来るだけ圃場を均平にすることを心がけながらサイバーハローを使って、田面の高い位置から低い位置へと土を均す作業を行いました。  

耕うんや代かきで、せっかく作った明きょを埋めてしまうことがあったのですが今回は、溝から25㎝程度離して作業を行うことを提案してもらいました。溝が埋まらないようにするにはいい方法だと思います。

kumamoto02_p15

aomori01_t1

㈱クボタ アグリソリューション推進部 
泉 恵市 技術顧問
kumamoto02_p8

額縁明きょ施工は、スクミリンゴガイ対策には必須

西南暖地における直播の播種時期、あるいは移植の時期は梅雨と重なります。梅雨と重なると、まとまった雨により水位が上がり、スクミリンゴガイによる食害がより出やすくなります。スクミリンゴガイの食害を回避するにはどうすればいいかというと、水管理が重要になります。その中で水管理がしやすくなるように額縁明きょを設置することが必要です。

播種後、除草剤を効かせるため圃場が湛水状態の時には、圃場全体にスクミリンゴガイ広がる可能性が高まります。今年は播種と同時に防除剤を散布するので、水が張っている間、スクミリンゴガイを散布した防除剤で、殺貝もしくは活動を鈍らせ、出芽期の落水を行う際に、溝だけに水が溜まっている状態をつくります。そのタイミングで生き残ったスクミリンゴガイを集めてスポット処理を行うと効果的にスクミリンゴガイの防除ができます。

明きょの深さは圃場条件によって異なりますが、耕起や代かきの時に少し埋まることを考慮して、25㎝程度の溝の深さで掘っておき、最終的に10㎝の段差が残っていれば十分水管理は可能です。注意点としては、圃場外に出す排水路に溝を綺麗に繋ぐ事です。これが繋がっていないと額縁明きょを作る意味がないので、確実に繋ぐことが大切です。

耕うん作業は直播も移植も同じ作業になります。注意事項としては、耕起する深さを一定化することが大切です。場所によって深くなったり浅くなったりすると、播種機が走る時にバランスを崩してしまいますので耕起した面を揃えることが重要です。耕起の回数の目安として、2㎝以下の塊が3割以下、砕土率といいますが、これを70%以上にするといいでしょう。

 kumamoto02_p9    kumamoto02_p10
 kumamoto02_p11    kumamoto02_p12

kumamoto02_p13

深水によるスクミリンゴガイの被害を回避。
代かきによる均平作業は非常に大切な作業

代かきの一番の目的は均平にすることです。出田さまの圃場は特にスクミリンゴガイが多く、水たまりができると確実に食害にあいます。圃場内にそういった場所を部分的にも作らないで、いかに全体を平にするかが非常に重要です。

代かきのタイミングは水が満水になったらすぐ始めるのではなく、十分に土が水を吸い込んで、安定してから作業を行ってください。水の量は深すぎると均平が取りづらく、ロータリが通った跡が見える位浅水で行うと均平が図りやすくなります。麦跡の圃場でも浅水での代かきによって、麦わらが土の中に入り水に浮いてきません。

kumamoto02_p16

onepoint_mov

  • 栽培管理
  • 熊本県
  • 出田明人さま
  • 2017/06/28
  • 前の記事へ
  • 記事一覧へ
  • 次の記事へ

ページトップ